ロシアとの戦争に終わりが見えない中、私達はいつまで反戦歌を歌い続けなければならないのでしょう。
昭和28年生まれの私は戦争を知らない子ども達ですが、学生の頃、戦争の悲惨さ、むなしさを強烈に教えてくれたのが約20年間続いたベトナム戦争でした。ベトナム戦争は南北ベトナムの統治をめぐる戦争で、南ベトナムは米国、北ベトナムはソ連の支援を受けていたため、実質米ソをはじめとする資本主義陣営と社会主義陣営の代理戦争ともいえるものでした。
そんな中、日本では日米安全保障条約をめぐる大規模なデモ運動が2度起こりました。“60年安保”“70年安保”でした。一般市民・学生達も巻き込む過激なデモに発展していったのです。
そしてその動きは徐々に反政府反米闘争に変容していきました。70年安保の時、高校生だった私も催涙弾を浴びながら日比谷公園でデモしていました。安保条約により、日本も米国の戦争に巻き込まれないように等の思いをこめて。デモ活動や政治的集会などにおいて皆で肩を組んで歌っていました。岡林信康さんの「友よ」をです。
「友よ 夜明けの前の闇の中で 友よ 戦いの炎をもやせ」 と。
さて昨日申し上げた葉加瀬太郎音楽祭2022年のゲストで出演された大竹しのぶさんの歌われた歌にも反戦歌が。谷川俊太郎さん作詞の「死んだ男の残したものは」でした。
「死んだ兵士の残したものは こわれた銃とゆがんだ地球
他には何も残せなかった 平和ひとつ残せなかった」と。
アメリカのミュージシャン、2016年にノーベル文学賞受賞したボブ・ディランさん、1963年にリリースされた「風に吹かれて」の中でボブは歌っています。
まさに今のウクライナですよね。
世界で唯一の被爆国、日本にとってやっぱり一番インパクトの強い反戦歌は美空ひばりさんの歌うこの歌でしょう。8月6日広島、8月9日長崎、核撲滅にむけて私達は命をかけなくてはならないのです。