ここは広島県三原市にある沼田川、1941年、村の渡しのおじいさんの船頭さんが船をこいでいる。その船頭さんの年は?なんと60歳です。その頃の60歳はもうおじいさんなのです。
武内俊子さん作詞、河村光陽さん作曲の童謡です。武内・河村コンビの童謡といえば、「かもめの水兵さん」「りんごのひとりごと」などヒット曲が多いのです。
さて、今の75歳が(体力的にも精神的にも)昔の60歳くらいとされています。この度、精神科医の和田秀樹先生が書かれた本「70歳が老化の分かれ道」を読ませて頂きました。
外来をさせて頂くと思います。80代の方々に老化度の大きな差が出てくると。とても元気な方もおられれば、かなり弱っている方もおられます。その違いは70歳代の過ごし方のようです。私もあと2年で70歳、もう一刻の猶予もないと気を引き締めて毎日おいしくお酒を頂いています。
和田先生の著書からです。日常に全く制限なく生きていられる健康寿命の延びは平均寿命の延びに追いついておらず、男女とも75歳に届いていない。70代を上手く生きないと、長生きはできてもよぼよぼしたり、介護を受ける期間の長い高齢者になってしまう。70代は若々しくなってきたとはいえ、この年代ならではのリスクもたくさん抱えている。その最たるものが“意欲の低下”、これは脳の前頭葉の老化と男性ホルモンの減少が主な原因です。コレステロールは男性ホルモンの原料になるため、男性ではコレステロールの高い人ほど元気で頭がしっかりと鬱にもなりにくい。
セロトニンといわれる神経伝達物質があります。セロトニンは幸せホルモンとも呼ばれ、この分泌が多いと幸せ感が強くなります。セロトニンは年齢と共に減少していきます。これに対抗する手段として、まず肉を食べること。そして1日15分でも日光に当たること等があります。
そういえば私も100歳以上のお元気な男女を在宅でみさせて頂きましたが、お2人とも魚が嫌い、肉が大好きでした。
セロトニンは必須アミノ酸のトリプトファンから脳内で作られます。和田先生の言われる肉が苦手な方は、もちろん魚でもいい、豆腐・納豆・味噌・醤油等の大豆製品、チーズ・牛乳・ヨーグルトなどの乳製品、米などの穀類、ごま・ピーナッツ・卵・バナナなどを食べて下さい。
最後にいつも私も言っていること、薬だけに頼るのはよくないですよ。
Seventy years old is a turning point in life. How we spend our lives there-after determine whether we can have longer healthy life expectancy.