第2次世界大戦後の日本では物質が不足し、その一方で戦時中の金融統制が解かれるなど物価が上昇しやすい状況にありました。その復興に必要な物資への需要が多くなったこともあり、急激なインフレが起こっていました。その対抗策としてとられたのが預金封鎖だったのです。

1946年のことでした。銀行から預金が引き出せなくなり、出回るお金が減ることで物価が下がるという仕組みです。1946年には同時に「新円切替」も行われています。これも物価上昇への対策で、新紙幣を発行し、従来の紙幣の流通を止めるというものでした。

さて、現在の日本、何回か申し上げましたように日本と欧米の金融対策の真逆さのため、記録的に加速する円安、物資不足のため今後悪いインフレが加速することが予想されます。行き着くとこはハイパーインフレーションです。そのXデーが来ないために何をすべきか。正直もう打つ手はないのです。今までのように日銀が国債を買いあさっていても財政破綻を先送りしているだけなのです。

元参議院議員で経済評論家の藤巻健史さんの論文からです。(文藝春秋)
ハイパーインフレでは、例えば汗水垂らして稼いだ1ヶ月分の給料が、1回の食事代で全て消えるとか、タクシーの初乗りが1000万円の世界なのです。そして言われています。日銀の財務内容が著しく厳しく、インフレを抑える手段を失ってしまった以上、日本へハイパーインフレが到来するのは必至だと。藤巻さんはハイパーインフレーションの先には希望があると言われています。

ハイパーインフレーションを沈静化するためには、戦後日本がやった預金封鎖と新券発行を行うようになる。国民が貯めている資金を全て政府に移す。これまでばらまいてきたお金も使えなくして、新しい通貨を発行する。そして政府の債務は帳消しになる。国民にとって悲惨なシナリオですね。そこから日本は立ち直れるのでしょうか?

資本主義経済の基本である自由競争で経済成長し、再び先進国に追いつけるのか?その前に預貯金にあばよといって諦めないといけません。

泣かないで泣かないで私の預貯金さん
黒田さん岸田さんはお前に似合わない

Deposit blockage should give the harshest blows in our livelihood. But, anyway, we may have to get over many hardships.