昭和40年代 “子ども(を含めた大衆)に人気があるもの”の代名詞として「巨人・大鵬・卵焼き」という流行語が生まれました。

当時今ほど娯楽が多くなく、スポーツ観戦が娯楽の大部分を占めていた気もします。私も巨人ファン、そして若乃花、大鵬のファンでした。

超満員の後楽園球場で、私は祖父に連れられて阪神・巨人のナイターを観戦していました。まだ試合前の練習時間、突然大歓声が沸き起こりました。大相撲の千秋楽、優勝決定戦で大鵬・柏戸戦で決着のついた瞬間でした。観衆がトランジスタラジオで大相撲の中継を聴いていたのです。

そして今、若者で相撲に興味をもっている人はおそらくほとんどいないでしょう。

そんな中、負けん気の強い力士が1月場所を制しました。“人一倍気迫のある相撲を取りたい。絶対に誰にも負けないという思いが出てくる。”そう語るのは優勝力士 御嶽海関です。長野県出身の力士としては、江戸時代の雷電以来227年ぶりの新大関が誕生するとのことです。何という大相撲の歴史の長さ!

しこ名は地元の御嶽山と出羽の海部屋、長野には海がないから自分が海になろうということで決めたそうです。
雷電は史上最強力士と言われ、1767年生まれ、現役20年で254勝10敗2分け、あまりに強かったため、張り手などが禁じられたと伝えられている。

It is the first time since Raiden in Edo period, that Nagano-born sumo wrestler has been promoted to the second highest rank Ozeki.

さて雷電といえば?日本のシンガーソングライターのなぎら健壱さんの歌“悲惨な戦い”に登場します。1974年1月に発売されました。

大相撲の架空の取組で起きたハプニングとそれが引き起こしたパニックをネタにしたコミックソングです。取組中の力士のまわしが取れたら、何がおこるか?歌詞の中では雷電と若秩父の取組中にそれが起こりました。約15万枚売り上げたとされています。

私は御嶽海関の今回の快挙を率直に祝福させて頂いています。おめでとうございます。