いまだ完全な終息は程遠いものの、国や地域によっては一定の封じ込めがみられるCOVID-19ウイルス、それを可能にした要因の1つがファイザー・ビオンテック製およびモデルナ製のワクチンで従来の製法と異なる遺伝物質の鎖でメッセンジャーRNA(mRNA)を利用した革新的なものなのです。
ワクチンのmRNAは接種されると細胞に指令を出し、まず新型コロナウイルスに特徴的なスパイクタンパク質を形成させる、それにより次に免疫系が刺激され、そのスパイクタンパク質に対する抗体を作ります。すなわち、私たちの体を自分専用のワクチン製造機に変えるのです。
さてこの技術、他のウイルス、あるいは病気にも試され始めました。米国における先天性疾患の主要な感染源であるサイトメガロウイルス、そして狂犬病にもワクチン接種が可能になる。まだ初期段階ですが、癌治療にも希望が。ワクチンにより、スパイクタンパク質の代わりに一人一人の患者さんの癌細胞マーカーを特定し、基本的には癌と闘えるように免疫系を訓練させるのです。
そして季節性インフルエンザのワクチンにも注目が集まっています。現在、インフルエンザワクチンの開発には約6か月かかります。そのため、研究者は目下の流行期が終っていないうちに次の流行期にどのインフルエンザ株が主に広まるのか推測して作り始めなければなりません。これでは当たりはずれが多いですよね。mRNAのインフルエンザワクチンなら開発期間を1か月程度に短縮できるかもしれないのです。
夫婦でチームを組んでこのmRNAワクチンの開発に命をかけられたビオンテックのウール・シャヒン博士とエズレム・テュレジ博士はCNNのインタビューに答えてこう語られています。
“今後どうなると思いますか。mRNAテクノロジーは?”“非常に用途の広いテクノロジーで、これを用いて複数の抗原を結びつけることもできます。例えば、癌の抗原など”

“It is a very versatile technology and you can also use it to combine multiple antigens for example, of cancer.” (CNN)

ワクチン開発に力を注がれている方々、厳しいお仕事でしょうが社会を守ろうという聖母のような温かみを感じます。

岩崎宏美さんの「聖母たちのララバイ」です。ララバイとは子守歌の意味です。

さあ眠りなさい 疲れきった体を投げ出して
青いそのまぶたを 唇でそっと ふさぎましょう
ああできるのなら 生まれ変わり あなたの母になって
わたしのいのちさえ 差しだして あなたを守りたいのです

この都会(まち)は 戦場だから
男はみんな 傷を負った戦士
どうぞ 心の痛みをぬぐって
小さな子供の昔に帰って 熱い胸に 甘えて