これだけ長くだらだら続くコロナ禍、ともすれば気が緩み、コロナなんてただの風邪と思いがちです。でも実は?
どこにも出かけず、感染者との濃厚接触もないお年寄り、それでも肺が真っ白で入院されました。今まで通院して下さっていたのに、退院されてもトイレに行くだけで息が切れる。だから訪問診療を開始させて頂きました。コロナの後遺症は、倦怠感・息切れ・頭痛・味覚嗅覚障害・全身脱毛等があり、ほとんどが原因がわかりません。
東京都が3月末に設置した電話相談サービスには、月に200件以上の相談があったとのことです。驚くことに、その30%が20・30代の若者です。しかも、後遺症のある90%が感染時は軽症、あるいは無症状だったそうです。だから特に若者の飲食に対しては、徹底的な予防対策が必要なのです。それと同時に、若者はたった一人で悩んでいる、充分なサポートシステムも欠かせません。そして、身体症状がやがて心に及んでくる。記憶障害・集中力低下で仕事を休む、あるいは辞める。周りからは怠け者と思われる、どんどん追い詰められるのです。
Young people with COVID-19 need to be careful of aftereffects. (Japan News)
私の身近にも活動する場を失い、帰らぬ人となられた方がおられます。もう自助・共助では無理、みんな公助が降ってくることを切実に望んでいます。でも、降ってくるのは冷たい雨…。
井上陽水さんの歌う“傘がない”です。
この歌の一般的な解釈では、社会の大きな問題より、身近な恋愛の事が今の私には重大なのだ、とされています。でも、陽水さんはもっともっと奥深いのです。つめたい雨が僕の目の中に降るという雨は、自分や家族、友達の周りの様々に襲いかかる、例えば癌などの病気、借金、人間関係など色々な困難を表している。それから、守ってくれる傘、つまりシェルター、それがないということ…。
いろいろ人生を生きていく中で、色々な困難が立ちふさがり、守ってくれる傘もないのか。それでも頑張って雨=困難の中を人生生きていかなくちゃ。
さて、今のワクチン コロナに対して傘になってくれるのでしょうか?