先日、神戸市西区ののどかな田園地帯、国際中医薬膳師の資格をもつシェフが地元の農家さんが作る野菜を使って、ランチを提供して下さる古民家のカフェで薬膳を頂きました。
私自身、皆様の御健康に関わる問題に日々直面し、一体何が真実なの?と思うことが多々あります。
最近よく言われていることは、食生活の欧米化により病気のタイプも欧米化したと。昭和25年と比べ、65年後の平成27年は肉・卵・牛乳の1日あたりの摂取量はそれぞれ約11倍・6.3倍・19倍と驚くほど増加し、逆に米の摂取量は約半分、イモ類の摂取に至っては約1/10に減少しています。肉や卵などの動物性食品を摂った場合、“血液が酸性になるのを防ぐために野菜を食べなさい”と言われていますが、野菜の摂取量はこの50年でほとんど変わってなく、動物性タンパク質の摂取過剰の害を中和する量とは、とても言えないのです。
その結果欧米型の脳梗塞症が増加し、肺癌・大腸癌も増え、さらに欧米人に多い心筋梗塞・糖尿病・痛風も著増しています。
さて、私の御高齢の患者さん、元気でいらっしゃるほとんどの方が肉食、魚嫌い、なかなか栄養学の教科書通りにはいかないのです。肉食だから元気なのか、元気だから肉が食べられるのか?ただ1つ真実があります。それは野菜を多く摂られていることです。
先日、野菜から作った漢方薬の効能をお話しさせて頂きました。野菜とは、野草を品種改良したもので、野菜は野草と同様の薬効があると考えてもよい。石原結實先生の著書「野菜だけで病気を治す」からです。
では、野菜や野草などの植物はなぜ病気に聴くのか。それは、その含有成分であるファイトケミカルによるところが大なのです。植物は生まれてから死ぬまで同じ場所に留まる為、紫外線や毒性のあるガス、有毒な小動物の攻撃にあっても逃れられない。それ故に、植物は体内でそうした有害物を解毒する物質を自ら産生し、保存している。それがファイトケミカルであり、よく知られているところではポリフェノールやβカロチンなどがあるのです。
私のこれまでの食生活はめちゃくちゃで、1日2~3ℓのビールとトマト・キュウリのつまみ等で、ビールが主体でした。タンパク質がほとんどなく、筋力が落ちる。さすがにこれはまずいと気づき、最近は洋食を結構いただいています。そして今回、薬膳を頂いて思います。時々ダイエットをしようと。木村穣先生の著書「一日だけダイエット」も参考にして下さい。
野にきれいに咲く花たち、でも自分を守るため強烈なファイトケミカルを保有しているのです。

Each and every kind of plants produces various fight-chemicals in order to protect themselves from foreign enemies.