オクトパスガーデンと血圧?何の関係があるの?と思われるでしょう。いわゆる、風が吹けば桶屋が儲かるという図式なのです。
物語は1968年にさかのぼります。人気絶頂の英国のバンド ビートルズのメンバーのリンゴスター氏、イタリアのセルデーニャで休暇中、昼食でフィッシュ&チップスを注文していたが、魚の代わりにイカが出された、そしてタコも食べた。喜劇俳優ピーター・セラーズ氏からある話を聞かされたのです。タコは海の底を動き回って、光沢のある石やブリキやビンなどを探して、自分達が暮らす洞窟の前に飾る習性を持っていると。(タコの知性)
スターはタコの生態に興味を持って、そして生まれたのが大ヒット曲“オクトパスガーデン”です。ビートルズといえども、メンバーの不和等 ストレスがある、海の底のタコの世界に逃げ込みたいという思いがあったのでしょう。

そして血圧です。私の心臓外科医時代、手術が終わり止まっていた心臓が生き返る、その時血圧がどんどん上がりモニターが200を超えてくる、私は“ああこの方は生き返った”と安堵の思いと喜びを抱いたものでした。
血圧はその方の生を守ってくれるものなのです。人は死ねば血圧はゼロ、だから血圧が高いのは死から遠い。なぜそんなに心配するの?血圧不安症で、一日中血圧計の前にずっと座りっぱなしの人があまりに多いのです。そしてうつ状態になり、本当に病気になっていく。もちろん、心臓機能が低下している方には薬で心臓を助けるのも必要でしょう。
そこでタコに戻ります。映像で、明石のタコが海の底で元気に泳いでいる姿を見ました。どうしてこんなに元気なの?そして気づいたのです。タコは一度も血圧を測ったことがないよねと。そんな思いを込めて作った曲がオクトパス音頭です。
タコは非常に賢い生物です。人間の神経細胞の数は約160億に対し、タコは5億、これは犬とほぼ同じです。その神経細胞は人間と異なり、腕にも広く分散しています。一方人間は、脳に集中しており、頭でっかち。だから、デジタル化してしまって数字ばかりを気にするのでしょう。
タコたちがオクトパスガーデンでくつろいでいる。そんな情景を想像してみましょう。楽しくなりませんか?