先日エルヴィス・プレスリーにつき書かせて頂きました。
7月1日、実話に基づいた伝記映画「エルヴィス」が公開されました。

エルヴィスは何故42歳の若さでこの世を去ったのか?貧困の育ちから幾多の困難を経てではありますが、持ち前のルックス・美声そして激しい腰ふりで多くの女性を虜にしました。セクシーな腰ふりに関しては世を乱すものと米国社会から多くの批判が出たものも事実でした。エンターテイナーたるもの、我が道を行く、そして多くの人々に幸福感を与える使命があると私は思っています。そしてエルヴィスは映画の最後の場面でありましたが、ファンをものすごく愛していた。だから忙しいステージの合間には逆に激しい孤独感にさいなまれるのです。そしてスターにありがちなある物に手を出してしまう。

ボロボロになり、体重超過の状態で、無くなる2ヶ月前、インディアナ州インディアナポリスにある“マーケット・スクエア・アリーナ”で18000人の観客の前で最後のライブコンサートを行ったのです。途中立っていられなくなり、座っての歌唱でしたが、最盛期と変わらぬ声量・声質でした。

さて、もう一人のスーパースターです。美しいデュエットで世界中を魅了させ続けたカーペンターズです。アメリカ・カルフォルニア州ロサンゼルス出身の兄妹が中心メンバーのポップミュージックグループ。ピアノとアレンジを兄のリチャードが受け持ち、ヴォーカルを妹カレンが担当しました。

カレンは声種はアルトで、3オクターブの声域を持ち、声の美しさについては“ビートルズ”のジョンレノンやポールマッカートニーをはじめとした一流のアーティストたちも絶賛していました。その彼女が気にしていたのが太りすぎということでした。事実カレンは平均的な女性と比較してぽっちゃりしていた。カレンの身長は163㎝で適正体重は58.45㎏でしたが、彼女の体重は最大66㎏に達していた。カレンは「絶対に痩せてやる」と発奮し、ダイエットに励むようになったが、それが逆に彼女の寿命を縮める結果となってしまったのです。

カレンはいつの頃からか拒食症に悩まされるようになる。そして1983年2月4日早朝、両親の家で意識不明になっているところを発見され、同日死去したのです。なんと32歳という若さでした。長期の闘病生活が心臓に負担をかけていたと見られ、死因は急性心不全でした。晩年は過食症と拒食症の症状が繰り返し起こっていたとのことです。
彼女の死は社会に大きな衝撃を与え、拒食症などの摂食障害が社会的に認知されるきっかけとなったのです。

人も羨むようなスターでも、人知れない悩みを抱えているのですね。

カーペンターズの歌に「遥かなる影」というのがあります。

鳥たちも星たちもあなたがいるとみんな寄ってくる
まるで私のように
みんなあなたの傍にいたくて仕方が無いの

そんな意味なのでしょう。
カレンも特別なあなたのそばにいたいと思うほど、もしかしたら愛に飢えていたのかも知れないなと思うのです。