ウクライナ情勢は血も涙もない冷徹なロシアのプーチン大統領のやりたい放題、独壇場となってきています。

首都キエフでの戦闘が始まったのです。プーチン大統領はウクライナのことを同胞のロシアを裏切って赤の他人の欧米につこうとしている、だから裏切り者と見ている。KGB出身のプーチン氏は裏切り者を絶対に許さないということなのです。

欧米・日本は矢継ぎ早に経済制裁を打ち出していますが、プーチン氏にとっては痛くもかゆくもない。ロシアは2014年前クリミア併合による経済制裁を受けて脱ドル化を進め、対中貿易を増やし、人民元建ての資産を増やしてきたのです。
ここでもう一つの超大国の影が・・・。台湾・日本にも影響が少なからずあるのを危惧しています。

さあ、これから世界恐慌でしょうか?
世界第3位の産油国であるロシアからエネルギーの供給がストップする可能性、さらに小麦生産国であるロシア・ウクライナで小麦相場も高水準、半導体製造に使われるパラジウムも世界総産出量のうちロシアが4割を占めている。物不足によるインフレ圧力による各国の利上げ、プラスの材料は見当たりません。
さなから世界地図は欧米と中ロが対立する新たな冷戦の様相を呈してきています。

ウクライナ侵略の可能性が高まる中、NATOはロシアに対して武力行使も辞さないというジェスチャーをみせつけることもできなかったのでしょうか?
バイデン大統領は表明しました。ウクライナに軍を投入することは第3次世界大戦を起こすことになるからそれはできない、と。確かに難しい決断でしょう。

オバマ元大統領はアサド独裁政権の中、内戦の続くシリアについてアメリカ軍による空爆計画がある中、2013年9月10日の米国民に対する演説で“米国は世界の警察官ではない”と言い切ったのです。そして大統領をやめた後、回顧録を刊行しています。その内容の中で自分が大統領であった時、副大統領であったジョー・バイデン現大統領についてCNNインタビューに応じています。
“ジョーは品格があり、正直で誠実な人物であると私は直感した。彼は一般大衆のことを大切に考えている。そして困難な時でも彼なら信頼できるだろう”

そしてワシントンポスト紙の記者は“ジョー・バイデン氏が実際に公の場で大統領に反論したり、攻撃したりすることを誰もみたことがない。バイデン氏とオバマ氏の間に意見の食い違いがあるとメディアで噂になったこともありません。”

“My gut told me that Joe was decent, honest, and loyal.// I believed that he cared about ordinary people, and that when things got tough, I could trust him.// I wouldn’t be dis appointed.”//
(CNN English Express)

そうであるなら、バイデン大統領が世界の警察官であることは期待するべくもないでしょう。ただ、迷子の子猫ちゃんに困ってしまい、わんわん言うだけであっては困るのです。

今回、好戦的なロシアの行動で米国及び、その同盟国の協調が試されているのです。

Cooperation between U.S., allies tested by Russian belligerence
(TheJapan News)