進む円安はどこまで行くのか?文藝春秋にあります。小林慶一郎先生の知人のアメリカの経済学者が来日し、一緒にランチに出かけた時のこと、1300円くらいの中華を食べた時、“このクオリティならアメリカでは5000円はするよ”と言われたそうです。日本は安い国になったんだと小林先生は改めて実感されたのです。

さて、外国人観光客の入国緩和が始まり、少しずつ観光地が賑わってきているようです。一部では爆買いも。さて、これでインバウンド産業の復活はなるでしょうか?

なかなかそう簡単な話でもなさそうです。というのも、この3年近くのコロナの影響で、サービス業は人手不足が深刻になっているからです。

さて人手不足といえば、サービス業に限らず我が国全体の問題です。伝説の投資家として知られるジム・ロジャーズ氏は、文藝春秋の日本経済SOSの特集の中で“最後のチャンスを逃すな”とのタイトルで投稿されています。

私の愛する日本は一体どうなってしまうのでしょうか。このままでは日本経済は崩壊してしまう。その元凶は少子高齢化・多額の財政赤字等、30年50年後の日本を想像するや暗澹たる気持ちになります。ロジャーズ氏によると、今の状況は日本の政治家が無駄な公共事業を続けて財政赤字を膨らませてきた結果であるといいます。そしてそれを悪化させたのがアベノミクスだと。日本政府は好きなだけ国債を発行し、日銀がそれを買い続けてきた。そしてやがて日本は財政破綻に向かうことになる。深刻な財政赤字を見て見ないふりをする政治家たち。彼らは日本が借金を返す局面で自分はこの世にいないと逃げ切るつもりなのでしょう。そのツケを払うのは日本の若者にほかなりませんと続きます。

ロジャーズ氏はくり返します。今すぐに財政赤字と人口減に手を打たなければ、日本は衰退し、安全で豊かな社会は維持できない。国民の間に不満が充満し、犯罪や暴動が多発する国に変貌していないとも限りません。
そしてロジャーズ氏は若者たちに助言を求められれば、“日本を去れ、さもなくば格闘技を身につけろ”と言うと言われています。

Depreciation of yen, if continued further, will give our nation devastating damages.

昔、テレビドラマで千葉真一氏主演の「暗闇五段」がありました。盲目の柔道5段が活躍するドラマです。今、暗闇の中でさまよう我が国、柔道5段になって自己防御するしかないのかもしれません。