半夏というサトイモ科の植物があります。

半夏の名は夏の半ばに花が咲き、その頃採取することに由来するのです。

今、西洋薬に対して厳しい目が。例えば文藝春秋では、“あなたの治療薬は大丈夫か?” という特集が出る、こういう記事は私達にとって悩ましいものなのです。多くの方から「先生、この薬大丈夫ですか?」と。だから徐々に漢方薬が脚光を浴びてくるのです。
半夏は漢方の成分として用いられています。薬能としては“身体の中心部分(胸や腹)に余った水分を排除する”ということです。

最近、食道神経症といわれる喉に何か引っかかっているような違和感を訴えられる方が増えています。このような方は、精神的にも鬱々とした気分が加わっていることが多い。そんな時、“厚朴”といった気鬱を晴らす生薬を組み合わせた“半夏厚朴湯”が著効を呈することがあるのです。

さて半夏生という時期があります。2022年は7月2日です。半夏生にタコを食べる習慣のあるところがあります。その理由は8本足のタコの吸盤が吸い付くのにあやかり、“苗がしっかり根を張りますように”という農家の方の願いをこめて、神様にタコを捧げたからだと言われています。
例年、この半夏生の頃、中村医院のコンサートをさせて頂いていました。何故この頃?当院の神戸市西区は明石に近い、明石には元気なタコが血圧も気にせず泳いでいる。だからその薬、大丈夫ですか?と聞かれることもない。そんなことを思いながら作った歌が「オクトパス音頭」でした。

「オクトパス音頭」

みなさん私はオクトパス タコのハッチャン
これから私の 人生観を話します
この世に疲れた人たちが タコの世界に逃げたがる
いやいやそれは あきません

中村先生!教えてよ 私の血圧なんぼですか
サルトル先生!わかりますか どうして数値をつけたがる
海の底には幸せ一杯 歌もあればダンスもある
だからドクターいりません
病気なんかみんなでぶっとばせ

 

この歌を披露するために半夏生の頃を選んだのです。
もちろんあの偉大なロックグループ、ビートルズの「オクトパスガーデン」も念頭にありました。人気絶頂の頃のビートルズにも悩みがあり、タコの世界に逃げたい、そんな思いから作られた歌のようです。

6月29日はビートルズの日、1966年6月29日世界最高の人気グループ、ビートルズが最初で最後の来日を果たしたのです。武道館での公演、それはそれは日本中が大騒ぎでした。

来たる11月12日(土)、久々のコンサートを西神中央ホールで予定しています。近々ご案内させて頂きますので、ご来場下さいましたら嬉しく思います。