私が1番ずっとしたかったこと、でもできなかったこと、それは小説を読むことでした。忙しい日常でこの数十年、一冊も読めていないのです。

私はテレビのドラマとか映画とかが苦手、まずその時間じっとしていられない。そして、小説は文字だけで情景は私の想像に任される、けれどドラマではそれができないからなのです。例えば「ローマの休日」などの映画は、行ったことのない地に思いを巡らせることができる、そういう映画は観ていました。

先日、細胞生物学者であり歌人でもある永田和宏先生を紹介させて頂きました。「知の体力」の著書の中で先生が書かれています。なぜ読書は必要なのか?私たちの体は60兆個の細胞が集まってできている。細胞は顕微鏡でないと見ることが出来ない。それではその細胞を一列に並べたらどのくらいの距離になる?60万キロメートルなのです。それは地球を15周する距離なのです。私たちは1個の卵子と1個の精子が受精し、たった1個の受精卵から出発した。それが地球を15周もする丈の長さの細胞を作ってきたのです。ちっぽけな存在でしかないと感じていた自分が、紛れもなく自分だけの力でこれだけの細胞を作ってきた。そうすると、自分という存在を褒めてやりたくなる。こんな小さな感動があれば、興味と関心は自ずと学問へと向かう。と先生は言われています。

さて、読書の意味は?自分がそれまで何も知らない存在であったことを初めて知る。そこに意味があると、自分一人の体の中に地球15周分もの細胞が詰まっていると知ることは、そんなにすごい存在だったのかと感動することになる。そんなことも知らない自分であったということを改めて知ることから知る感動なのだ。初めから何でも知っていたら、感動などは生まれない。“知らない存在としての自分を知ること”学問はそこから出発すると。読書をして知るということ、人生に楽しみが増えますよね。

私たちは地球が24時間で1回転(自転)、そして365日で太陽の周りを回っている(公転)ことは知っています。でも、そんなことはあまりみんな意識していない。

Our earth continues to rotate itself and turn around the sun repeatedly, which we are not always aware of.

トワ・エ・モアの「地球は回るよ」は地球が大きな存在である2人を運んでくれている、そして愛の朝を目指していくのです。