平成9年開業させて頂いた時、心臓外科医から家庭医へと私自身にとっては180度の方向変換でした。恥ずかしい話ですけど、風邪とインフルエンザとどう違うのっていう感じでした。だから、風邪症状の方にはほとんど総合感冒薬PL顆粒で対処させて頂いていたのです。
やがて、鼻腔からとった検体でインフルエンザの感染が10分以内にわかる迅速キットが保険適用になるに至って初めて知りました。ああこれがインフルエンザ、確かに風邪と違って何日も高熱が出る、倦怠感も強いよなと…。
そして、昨年秋はインフルエンザとコロナが同時に流行るかもというツインデミックを警戒して、インフルエンザワクチンを受ける方が急増しました。その結果?当院ではインフルエンザの治療薬(タミフル、イナビル等)の処方はゼロ。迅速キットの検査もゼロでした。これは、ワクチンだけでは説明できません。
ウイルス干渉という説があります。それは、あるウイルスが体内の細胞に感染すると、他のウイルスには感染しにくくなる状態をいいます。例えば小児科。例年風邪に似た症状が出るRSウイルスは、インフルエンザの流行とともに収束する。そこで今回は、新型コロナウイルスの感染が広がり、インフルエンザが感染できなかったのではと考えられます。
ならば、ウイルスの格はコロナ>インフルエンザ>RS>風邪の順かなとも思います。でも、そんな簡単な問題でもない。今年は子供さんの間にRSウイルスが増えているというのです。いずれにしても、コロナが消えていくためにさらにもっと強いウイルスが出てきてはならない。そしてインフルエンザウイルスはもう帰って来ないでと強く祈っています。インフルエンザは行って行ってしまったと…。

I do hope that various kinds of viruses will have gone forever from owe planet.

さて、そう簡単に行ってしまわなかった方がいます。松山まさるとして歌手デビュー、何枚かのシングルを発売するもヒットに至らず、仕事は0になり、貯金もつき、食べる物にも困った。デビューしてから約5年の間に2度も芸名を変え、そして次に3度目の芸名でデビュー、大ヒットになったのです。五木ひろしさんです。五木さんの歌が上手すぎて松方弘樹さんは歌手を諦め、役者になったといいます。それほどの大歌手でも苦労をするんですね。