脂肪といえば、摂れば太る・心血管系に悪いというイメージをお持ちの方がまだ多いでしょう。でも、良質の脂肪を正しく摂れば、これほど健康的なことはないのです。
とりわけ必須脂肪酸といわれるオメガ3・オメガ6、どちらかと言えばオメガ3が善玉、オメガ6が悪玉という評価がされていますが、どちらも生命にとって大切な細胞膜を作るのに欠かせない成分なのです。そして体内で自然に作ることが出来ないので、食事などの形で摂取しなければならない。これについては後日お話ししましょう。
今回は、オメガ3についてです。青魚に多く含まれているDHA・EPA等α‐リノレン酸のことです。CNNが数年前に報じた出来事です。10代の少年グラント君がひき逃げ事故に遭い、ヘリで搬送された。脳挫傷で意識不明、病院の医師は家族に諦めるようにと告げた。“そんなばかな”家族は自らあらゆる情報を探ります。まずホルモンの一種プロゲステロン、脳内の炎症を抑える可能性があります。それにより、グラント君は少し喋り始めるようになります。
次に、グラント君の母親はEメールでの情報を受け取ります。魚油に含まれるオメガ3脂肪酸を高用量投与する治療法です。鉱山爆発事故で脳がひどく損傷された作業員、オメガ3脂肪酸で劇的に全快したというニュースです。グラント君の家族はすぐにそれに飛びつきます。グラント君には栄養チューブから大量の魚油が投与された。そしてその2日後、単語でなくて、文章を話すことができるようになったのです。そして間もなく歩きはじめる。
今、ここにいるのは医師たちが無理だと言った事をすべてやっているグラント君、まさに奇跡でした。脳のおよそ30%はオメガ3脂肪酸でできている。そしてオメガ3脂肪酸は、脳細胞の炎症・それによる死滅を防ぐ可能性があるのです。ですから、さもありなんとは思います。
では、アルツハイマー病等 脳の病気にも効果があるのではと誰でも知りたい。それに対してはまだ慎重であるべきだということです。それは、血液をさらさらにし、出血の問題を引き起こす可能性があるからなのです。
先日、嘘のような本当の話で申し上げました。黒プラチナが肺気腫・癌等の難病に対し、驚異的な効果を上げていると。現在の医学では、まだまだ証明できないことが私たちの体の中では起こっている、だから生命の神秘なのです。
CNNの医療担当上級記者サンジェイ・グプタ氏はこう言います。オメガ3の抗酸化作用・抗炎症作用は極めて魅力的だと。
I think the idea that omega-3s actually can provide some benefit -an anti — inflammatory, anti-oxidant benefit, to brain is really, it’s pretty compelling.
CNN English Express