わが国でもコロナウイルスワクチン接種が始まりました。遅ればせながらというべきか?確かに諸外国と比べ、遅れをとっています。
ただ、ワクチンの開発は多くの専門家の方々の予想よりは断然早かった。mRNAを用いた最先端技術の賜物でしょうか?では、本当に今のワクチンが効くのか?そこが私たちの知りたいところです。
ワクチンの効果は、ワクチン接種者の一定数にウイルスを感染させて、それでも発症しなかったというのを証明しなければ完璧ではありません。すなわち、こういう負荷試験はコロナウイルスに対しての特効薬あってのものなのです。もし、発症して重症化してしまったら、もうお手上げです。
昨年7月、まだワクチンの目処が立っていない時、ハーバード大学医学部公衆衛生学部元教授 ウィリアム・ベーゼルタイン氏は、負荷試験は治療法がなければ非倫理的だとCNNのインタビューに答えています。
Challenge testing would be possibly ethical if there were a treatment, but there is no treatment. (CNN English Express)
さらに、ワクチンの開発にはもう少し時間がかかる、ワクチンがなくても行動によってウイルスを封じ込めることができるのですと言われていました。感染者を発見し、ウイルスにさらされた全ての接触者を特定し、14日間の隔離を義務付ける、そして厳しい外出禁止令とともに…。韓国・タイ・台湾・ニュージーランド・オーストラリアの国を挙げておられます。残念ながら、そこに日本はありませんでした。
患者さんからの多くの質問。それは、私は基礎疾患があるといえるのですか?先生のところで接種できますか?高齢でも大丈夫ですか?高齢者に対しては、フランス・ドイツなど65歳以上はもう少し様子を見てからとのスタンスのようです。
ニューヨークタイムズからのレポートは、少し勇気づけられるものでした。アメリカでは、コロナウイルスの全死者の約1/3が老人ホームの入居者またはスタッフです。そして約1年間、完全なロックダウン。ずっと部屋に閉じこもり、外気にも触れられない、家族とも会えない、入居者はうつになる、フレイルになる、そんな状態でした。そんな中最近、ヴァージニア州の老人ホームは、ほぼ全てのスタッフ・入居者へのワクチン接種が終わったとのことです。そして、徐々に日常が戻りつつある。全員マスク着用・ソーシャルディスタンスを守りながらもホールで集まることが可能になったのです。家族との再会、湧き上がる喜びの声。だから日本でも同じことが起こってくれればいいなと切に望んでいます。
The freedom that vaccination brings. More research is needed to understand whether vaccinated people might still be able to transmit the virus. (The New York Times)