昨年1月最初の新型コロナが報告された日本、まだ警戒心は薄かった。私の診療所の待合室も、インフルエンザ等の急性疾患・慢性疾患の方々で溢れかえっていました。御高齢の方も体調不良でも無理してでも外来に来て下さっていました。そして今は、外来ではインフルエンザは皆無、発熱の方はお断りしているので、ほとんど全てが私の専門の心臓疾患の方々です。今までは、なかなか出来なかった心臓エコー等の検査に時間を割くことができ、診療にとってはプラスの面も多いです。
では、在宅医療といえば?やはり、コールが多くなっています。“先生、息が苦しい”往診してみると、今まで外来に来て下さった程度の症状の方が多いのです。そして、発熱する。家族の方が救急車を呼びたいと言われると、ものすごく悩みます。
今、民間病院は発熱の患者さんはまずダメ、そしてコロナ対応可の病院は満床で受け入れてくれない。だから、訪問看護ステーションと連携し、在宅で患者さんの状態を綿密に経過観察をするしかないのです。わずかな状態変化を見逃すまいと結構神経を使います。
今、病院の病床逼迫が盛んに報道されていますが、それと同程度に逼迫しているのは?そう、保健所です。保健所は今、濃厚接触者の追跡、そして待機中のコロナ患者さんの病院探し等、燃え尽きるのを超えて、使命感で頑張っておられます。政府の政策で、保健所の数は1989年の848から2020年の469に半減しました。有事の時のマンパワーは圧倒的に足りない。病院を探すこと、それは本来、病診連携に力を入れている診療所の仕事ではないかと思うのです。私の所には、まだ保健所からの要請がないので、コロナの患者さんには対応していません。今後、保健所・診療所の連携が強固になって、少しでもお役に立てればと強く思っています。
今この瞬間もコロナとの闘いは続く。千葉では70代の方が27の病院から断られたと言います。東海大学病院の緊急病棟の部長が語られています。絶望的、ただ使命感あるのみと。
We have been carrying out our work with a sense of mission. But feelings of hopelessness and signs of mental pressure are becoming more apparent.
The Japan News