様々なドラマを残し、北京オリンピックが終わりました。私自身、札幌オリンピックは見ていましたが、それ以降あまり興味を持たずにいました。
でも今回、カーリング女子が快進撃で金メダルをかけて英国と戦うこととなり、関心を持たざるを得なくなりました。ルールも全くわからないド素人のまま、決勝戦をテレビで観戦しました。どの競技にもいえることなのですが、頭を使わないと体力だけでは勝てない。特にカーリングは並んだストーンの位置によって、自分が投げるストーンをどうするかが決まる。さらに、気温などによって条件が変わる氷の上を、時に繊細、時に豪快にストーンを投じるという絶妙な感覚が求められる。そして髪の毛、ゴミによっても微妙にストーンの方向が変化する。まさに頭がすり切れる氷上のチェスと呼ばれる所以なのです。
日本でいえば氷上の将棋です。このカーリングに以前から注目し、自らプレイヤーになったのが将棋の渡辺明名人です。状況に応じた戦い方の変化が求められる競技性がお気に入りといいます。ドはまり状態で時間を見つけては軽井沢まで車をとばしてプレーしに行くといいます。渡辺名人は言います。将棋とカーリング、どちらも頭を使うが、最も違うことは“将棋は思ったところにさせるけど、カーリングは思ったようにそこに入らないことがある。それが大変な所です。”
今回、たった1回の観戦で感じたこと、それは4人のチームワーク、明るさ、そして私たちにも聞こえるくらいの大きな声で次の一手を決めていく。思わずチームの中に引き込まれる、そんな魅力に溢れていました。そして北海道のアクセントまじりも最高でした。今回の銀メダルの快挙、おめでとうございます。
Japan settles for curling silver, ends with 18 medals
BEIJING Japan finished up the Beijing Winter Olympics with its biggest-ever medal haul, adding the silver in women’s curling on the final day on Sunday to finish with 18 medals overall.
(The Japan News)
私たち心臓外科も一人の患者さんの命を預かり、4人の外科医が手術に立ち会います。チームワーク、そして術前の念入りなディスカッション、その大切さをスポーツを通じて教えられた気がします。
1972年の札幌オリンピック、この時もスキージャンプの笠谷幸生選手の金メダル等で日本中が燃えていました。