国連の食糧支援部門である世界食糧計画(WFP)のデービッド・ビーズリー事務局長は2021年10月、CNNの番組で世界の飢餓問題の解決に向けた寄付を実業家イーロン・マスク氏らの大富豪に訴えたのです。マスク氏は大富豪として知られる米電気自動車大手(テスラ)のCEOです。

約60億ドル(約6900億円)があれば43カ国の4200万人を飢餓から救えるというのです。米国の大富豪だけをとってみても、このパンデミックの間に合計で約1兆ドル以上も資産を増やしています。イーロン・マスク氏やジェフ・ベゾス氏といった人たちに、ビーズリー氏は支援を求めています。

ビーズリー氏は言います。“各国の政府は財政難です。だからこそ大富豪達が今まさに手を差し伸べる必要があり、それは一度きりでいいのです。我々は一度きりの危機の中にいるのです。紛争・気候変動・新型コロナウイルスなどが重なって最悪の状況になっているのです。これは一度きりの現象なのです。彼らを助けるのに一度だけ手を貸してほしいのです。そしてその金額は60億ドルなのです。”

ジェフ・ベゾス氏、イーロン・マスク氏等のこの1年の純資産の増加額は1兆800億ドル、ビーズリー氏の求めているのはその増加分のわずか0.36%なのです。そして最後に大富豪にこう呼びかけています。

“私と一緒に来て下さい。一度だけ私と一緒に来て下さい。現実をお見せしましょう。そこでは4秒に1人飢餓が原因で死んでいるのです。解決策はあるのです。ワクチンです。つまりお金と食料です。協力して下さい。”

Just come with me on one trip, People are dying out there. Every four seconds, someone’s dying out there from hunger-related causes. We’ve got solution. We got a vaccine for this. It’s called money, food. It’s easy. Billionaires need to step up.
(CNN English Express)

 

さて、全てあなたに捧げなくても、たった0.36%でいいのです。