3回目のワクチン接種のことをブースター接種といいます。
日本ではまだまだ遅れていて2月15日時点で、総人口の11.11%が受けたにすぎません。
日本で接種が進められているワクチンはCOVID-19に対し、高い発症予防効果があり、感染や重症化を予防する効果も確認されています。しかしながら、感染予防効果等は時間の経過に伴い、徐々に低下していくことが様々な研究結果等から示唆されています。

例えばファイザー社のワクチンの場合、米国での研究によると12才以上における感染予防効果は、2回目接種後1ヶ月以内では88%であったところ、5-6ヶ月後には47%にまで有意に低下したとの報告があります。発症予防効果についても6ヶ月間の追跡調査の結果、2回目接種後7日以降2ヶ月未満では96.2%であったところ、4ヶ月以降では83.7%であり、経時的に低下していくことが確認されています。ですから2回目接種後6ヶ月に接種というのがポイントかもしれません。

当院ではファイザーの3回目接種を行っていますが、供給が追いつかず、予約がすでに3月中旬まで埋まっていて、皆様の早く接種を受けたいという御希望になかなか添えず申し訳なく思っています。

さて、日刊ゲンダイの記事からです。
先日の衆議院予算委員会で、野党議員がワクチン接種の前倒しの判断が遅れたのは人災だと指摘した。昨年11月15日の専門家で構成する厚労省のワクチン分科会は、3回目のワクチン接種の時期について、厚労省は“例外的な取り扱い、現在の感染状況では自治体は6ヶ月を前提に準備する必要はない”と断じた。次の波(第6波)が来る冬の前に、リスクの高い高齢者施設などで3回目接種を急ぎたかった自治体は混乱しました。2大臣は前倒し接種は不急と判断していたのです。そしてその結果が見ての通りの第6波真っ只中です。

前政権から続く岸田政権も全く非を認めない、そして国民はだんだん不幸になっていく。デルタ株と比べ、軽症が多いとされるオミクロン株、でも最近当院にも陽性が判明し、在宅療養が過ぎた方、後遺症としての咳が続くと来院されるケースが増えてきています。オミクロン株を侮るなかれ!ですから、一刻の遅れも許されないのです。

COVID deaths rising among elderly in Japan
Record-high COVID deaths have been logged on several days amid the sixth wave of the pandemic, with the cumulative toll exceeding 20,000 as of Friday.
(The Japan News)

美樹克彦さんの歌に「花はおそかった」というのがありました。生きているうちにかおるちゃんに大好きだったクロッカスの花を届けたい、だがようやく花を摘み終え、かおるちゃんのいる病室に着いた頃には時すでに遅し。
紅白歌合戦でこの歌を熱唱した美樹さん、最後にバカヤローと叫ぶその眼には涙、今でも忘れられません。