如意とは? 僧が読経や説法の際などに手に持つ道具で、孫の手のような形状をしており、笏と同様に権威や威儀を正すために用いられるようになった。“如意”とは“思いのまま”の意味。本来は孫の手の様に背中をかく道具で、意の如く思いのままにかゆいところに手が届くので如意と呼ばれるようになったようです。

最近のこのご時世、思う通りにいかないと思われている方々も多いのではないでしょうか?昨日紹介させて頂いた「主婦のブルース」、“もうすぐオバアちゃんになってしまう 五十をチョットすぎた奥さんよ おお人生は悩みよ 楽しくはないの 恋なんかしない間にフケちゃった これが人生というものかしら 思い通りにはいかないものね”

私に当てはめると“もうすぐ七十になってしまう”っていうところでしょうか。

私にとって思う通りにいく人生とは?やっぱり、自由に海外旅行に行ける人生かなと思います。学生時代、期間限定で何回でも利用できるユーレイルパス(列車)を使ってヨーロッパを回りました。宿泊はほぼ車中、でも車窓から見る光景は疲れを感じさせないものでした。

特に印象深かったのは、スペイン・フランス・イタリアの地中海沿岸の光景でした。地中海の一部地域の海岸をさすリヴィエラというところがあります。リヴィエラはもともと、イタリア語で海岸という意味です。

Magnificent scenery is spreading along Mediterranean coast so far, where my heart always is.

作詞家松本隆さん、作曲家大瀧詠一さんのコンビが一つのストーリー(歌)を作りました。歌詞は、置き去りにした女性を思う男の気持ちを描いています。2番の歌詞、女性は別れの気配を感じていた。だから上手に隠した旅行鞄に外した指輪と酒の小壜さとある。女性はホテルで眠ったままで、男が桟橋に来てみたらアメリカからの貨物船が停泊している。船のように自分も出港したいと思い、哀しみに打ちひしがれているようでもあります。“哀しければ哀しいほど黙りこむもんだね”とあります。

でもわからない部分があります。男が勝手に哀しみの原因を作ったんじゃないの?って。

そして後に人生ってやっぱり思い通りにならないものさ ときます。リヴィエラにいながらも人生は如意ではない。