人には必ず別れがある、いろいろな別れ方が・・・。

そして多くのヒット曲が別れをテーマにしているのです。古いところから石原裕次郎さんの「粋な別れ」、そして米津玄師さんの「Lemon」愛する人を失った深い悲しみをこう歌っています。“胸に残り離れない 苦いレモンの匂い 切り分けた果実の片方の様に 今でもあなたはわたしの光” うまい表現ですね。

さて、私が一番多く目にする別れはやはり死別です。病院・自宅・施設 場所は様々です。かつてはほとんどの方が病院で亡くなられていました。輸液ルートや尿道カテーテル、そして気管チューブ、モニターの電線など身体中にチューブやセンサーが取り付けられた、いわゆるスパゲッティ症候群で。でも、いまはコロナ禍で少し様相が変わってきている気がします。病院では家族に会えない、だから入院は絶対に嫌という方が増えているのです。

先日在宅で看取らせて頂いたお二人の方、最期まで愛する奥様と一緒におられて良いお別れだったと思います。

さて布施明さんの歌で大ヒットした曲があります。1975年の日本レコード大賞曲「シクラメンのかほり」です。作詞・作曲は小椋佳さん、私もよく歌わせて頂いていましたが、最近まで別れの歌とは知りませんでした。この歌にはシクラメンの3種類の色が登場します。真綿色のシクラメン 出逢い うす紅色のシクラメン 恋をしているとき うす紫のシクラメン 後ろ姿の君 別れ です。ゆっくり2人で過ごしたいのに疲れを知らない子供のように無情にも時が2人を追い越していく、そんな感じでしょうか?

シクラメンはクリスマス、あるいは年末のギフトとして送られる花です。愛知県が全国一位の生産量で出荷の準備が始まっています。

I hope people will use cyclamen to decorate their homes and enjoy the warm atmosphere the flowers create. (The Japan News)

「シクラメンのかほり」

真綿色したシクラメンほど
清(すが)しいものはない
出逢いの時の君のようです
ためらいがちにかけた言葉に
驚いたようにふりむく君に
季節が頬を染めて過ぎゆきました

うす紅色のシクラメンほど
まぶしいものはない
恋するときの君のようです
木もれ陽あびた君を抱けば
淋しささえもおきざりにして
愛がいつのまにか歩き始めました

疲れを知らない子供のように
時が二人を追い越してゆく
呼び戻すことができるなら
僕は何を惜しむだろう

うす紫のシクラメンほど
淋しいものはない
後ろ姿の君のようです
暮れ惑う街の別れ道には
シクラメンのかほりむなしくゆれて
季節が知らん顔して過ぎてゆきました