私の学生時代、解剖学の先生からよく聞かされていたことがあります。女は男よりも強いと。平均寿命をとっても女性87.4歳、男性81.4歳です。男女の違いは性染色体によります。女性がX染色体2つで構成されているのに対して、男性はX染色体とY染色体を1つずつ持っています。胎生期の7週目にY染色体が働くことによって、性腺原基が精巣(睾丸)になる。出来上がった精巣は抗ミュラー管ホルモンを分泌して、男には子宮と卵管が出来なくなるのです。だからY染色体が余計なことをしなければ女になる。本来は女のままで十分やっていけるところにY染色体を投じて邪魔をしている。乱暴な言い方をすると、無理をしている。だから男の方が「出来損ない」が多いのです。(超バカの壁 養老孟子著)
さらに続きます。生物学的にいうと女性が安定している。体が安定しているということは、頭にも繋がる。だから口論になって男の方があれこれ理屈を言っても、女性の方は内部的な安定性をはっきり持ってしまっているからびくともしない。“どんなに言われても、私はこうなのよ”と自信がある。それが頑固さに繋がっているのです。
日常的には未亡人になられた方は元気な方が多い。妻に先立たれた方はその逆のことが多い、と感じます。人間には男と女しかいないのに、すれ違うことも多いのはこんな生物学的なちがいもあるのでしょう。

Broken relationship often seen between men and women may be attributable to biological differences.

だから、日吉ミミさんの歌う“男と女のお話”のようなことが起こるんですよね。