先日、神戸市立西神戸医療センターの腎臓内科の先生の御講演の座長をさせて頂きました。人工透析を受けられている方を含む慢性腎不全の患者さんに見られる貧血、これを腎性貧血といいます。
腎臓の機能が低下すると、造血ホルモンと言われるエリスロポエチンの産生量が低下し、貧血になり、全身に酸素を運搬する働きを担う赤血球上の“ヘモグロビン”が減ってしまうのです。
これに対しての治療は?赤血球造血刺激因子製剤(ESA製剤)の皮下注射を月1回又は2回、定期的に行うことです。ヘモグロビンの数値を11前後を目標に在宅の患者さんに接種させて頂くことは、結構骨の折れることでした。でも今、新薬の登場です。ESA製剤と少し違う機序で貧血を改善させることが可能になりました。それが低酸素誘導因子(HIF)プロリン水酸化酵素(PH)阻害薬です。医学・薬学の驚くべき進歩を感じます。
遠く南米アンデス高地です。酸素がうすい高地で暮らす人々、充分なヘモグロビンが必要です。平地のヘモグロビンの平均値が15に対し、アンデスの人々は19位あるといいます。低酸素誘導因子(HIF)が活発で、製薬業界はこの点に目を付けたようです。プロリン水酸化酵素(PH)を阻害することによって、HIFを活性化させる。そして、エリスロポエチン分泌を刺激するのです。
過去に訪れた南米ペルーのインカ帝国、マチュピチュの遺跡もアンデス地方です。南米の高地の人々、そして家畜として飼われているアルパカもみんな元気でした。その秘密は?おそらくHIFがすごく活性化されているのでしょう。

サイモンとガーファンクルの歌です。“コンドルは飛んで行く”1970年にリリースされました。コンドルは南米に生息するタカ目の小鳥です。ラテンアメリカの民族音楽にポールサイモンが独自に英語の詞をつけました。より自由に、より自然に近づき、共に生きたいという人間の本能を歌詞にしたためています。

I’d rather be a sparrow than a snail
Yes I would
If I could
I surely would

カタツムリよりも、やはりスズメの方がいい
そうさ
なれるなら
きっとそうするさ

I’d rather be a hammer than a nail
Yes I would
If I only could
I surely would

釘よりも、やはりハンマーの方がいい
そうさ
なれるなら
きっとそうするさ

Away, I’d rather sail away
Like a swan that’s here and gone
A man gets tied up to the ground
He gives the world
Its saddest sound
Its saddest sound

遠く、遠く海に出たい
ここを飛び立った、白鳥のように
人は大地に縛り付けられ
世界に向けて
とても悲しい声を上げる
これ以上ない程の悲しい声を