モデルナとアストラゼネガのワクチンの正式承認を厚生労働省は発表しました。これにより、ワクチンの供給量は増え、政府が目標ありきとしてめざす高齢者のワクチン接種7月完了は近づいたようにも見えます。
早速、市から各介護施設への伝達です。ワクチンの供給の目処が立ったから、入居者、そしてスタッフへの接種スケジュールを提出し、できるだけ早い接種をお願いしますというものです。でも、誰が接種するの?ついに私たち末端の医療機関にもコロナの波がやってきました。
私の医院は、月に千数百人の方が来て下さっています。皆さん、やはりかかりつけ医での接種を望まれます。日常の診療を行いながら接種させて頂くとしたら昼休みかな?そこで予約を開始したらあっという間に7月末日まで埋まってしまいました。1日の接種人数を増やして皆様の要望に応えていこうか、でも稀に起こる副反応も怖い。施設の方々、訪問診療をさせて頂いている方々も心配しながら待って下さっている。なんか今までの医療人生で感じてきたものとは全く異質のストレスです。
遠く昭和56年に戻ります。当時、私は外科の研修医として国立篠山病院に勤務していました。勤務しての最大の楽しみは毎年8月に行われる“デカンショ祭り”でした。篠山城三の丸広場で開催される盛大な盆踊りです。BGMとして流れるデカンショ節、民謡でもあり学生歌としても広く歌われています。学生に好まれ、全国に広まったこの歌。哲学者のデカルト、カント、ショーペンハウエルの略という説もあるのです。半年間哲学書を読みふけって、あとの半年は寝ていよう。

今はこんな気持ちです。
年末までワクチンを全ての人々にいきわたるまで、身を粉にして打たせて頂いて、その後半年寝て暮らそうかなんて思ったりしています。

そんな中、IOCのトーマス・バッハ会長が言っています。オリンピックのアスリートのワクチン接種率を75%にすると…。
IOC president say 75% of Tokyo Games athletes will be vaccinated. (Japan News)