では、自然治癒力とは？人間の心身全体が、生まれながらに持っているケガや病気を治す力、機能を広くまとめて指す表現です。
医学の源泉とされる、古代ギリシャのヒポクラテスは、体自体に不調を治す働きがあると指摘、病気とは失われたバランスを身体が取り戻そうとしている状態と述べた。そして、ヒポクラテスは、自然こそが最良の医者であると説いた。これを現代医学にあてはめると、風邪をひくと熱が出る、でも薬で熱を下げてはいけないということになるのでしょうか。
先日、ラジオ番組で話しました。自然治癒力を高めるのは音楽であると。それを裏付けるデータがあります。“モーツァルトを聴けば免疫力が高まる！”（和合治久著）音楽が癌細胞を攻撃する、ナチュラルキラー細胞の機能を高めるのです。私の場合は演歌でもよかった。前川清さんの“そして神戸”で神戸に来たくらいですから…。要はリラックスです。リラックスすれば自律神経のバランスがよくなり、免疫細胞のリンパ球が増えるようです。
市の第九合唱団に入っていた時、指揮者・炎のコバケン 小林研一郎さんがリハーサルで、私の方を指さして「ああ、美しいドイツ語が聞こえてくる」と言われた時、勝手に私のことと解釈して舞い上がりそうになりました。
学生時代、第二・第三外国語として、独語・仏語と勉強していましたが、医師になってその時間がなく、約40年中断していました。今回、コロナ禍で、学会・研究会・会食等がなくなり、少し時間ができたので再びボケ防止と思い、勉強を再開しています。
NHKまいにちドイツ語のインタビューで、オーストリアの著明なピアニスト、バドゥラスコダさんが語っています。15才の時、第二次世界大戦中 永遠だと思っていた価値あるものが、皆一発の爆弾で破壊されました。しかし、人々はコンサートに通っていた。音楽には破壊をこえて私たちに生きる勇気を与える何かがある。
In der Musik ist etwas, was über die Zerstörung hinweg uns Mut zum Leben, und was irgendwie uns zeigt, dass das Leben,wert ist, gelebt zu werden.
そしてバレエ音楽、チャイコフスキーで有名な眠れる森の美女です。王子様が、100年の眠りから覚めたお姫様と対面したシーンです。お姫様は言います。“王子様、ずいぶんお待ちしましたわ”
Est-ce vous, mon Prince ? lui dit-elle, vous vous êtes bien fait attendre.
(まいにちフランス語)